住宅FCの加盟金はどれくらい?大まかな相場や支払い時の注意点について解説

公開日:2023/08/15   最終更新日:2023/05/22


資金力のある大手ハウスメーカーなどは宣伝広告にお金をかけ、知名度を高めて集客につなげられますが、中小規模の工務店や不動産会社は知名度を高める手段がなく集客に悩むケースがあるでしょう。その際、「住宅FC」という選択肢があります。本記事では、住宅FCに加入する際の加盟金の相場や支払い時の注意点などを解説します。

住宅FCの加盟金の目安

住宅の購入は人生で最も高額な買い物であり、数十年以上住み続けるため後悔のないよう慎重に施工会社選びを進める方が多い傾向にあります。デザイン性や理想の間取り、仕様を実現できるのかといった点はもちろん、安心感を求めて施工会社の知名度を重要視する方も一定数いるでしょう。

そのため、大手ハウスメーカーは多額の宣伝広告費をかけて知名度を高める施策を実施し、知名度の高さによる安心感から集客を実現しています。CMやチラシ、Web広告などを行うほか、豪華な住宅展示場を構えていたり、中には工場見学を実施していたりするハウスメーカーもあります。

しかし、中小規模の工務店や不動産会社は宣伝広告に高額な費用をかける余裕がないため、どのように安定した集客を実現するのか、顧客に信頼感を与えるにはどのようにすべきか悩んでいるところも多いでしょう。そこで、住宅FC(住宅フランチャイズ)という選択肢がおすすめです。

FC(住宅フランチャイズ)とは

住宅フランチャイズとは、知名度やブランディング力のある本部(フランチャイザー)に対し、工務店や不動産会社が加盟店(フランチャイジー)となり、本部の販売ノウハウを教えてもらったり、本部の住宅商品を自社消費として販売できたりする仕組みです。

ただ、フランチャイズへ加盟する場合は本部に対して加盟金を支払う必要があり、住宅FCの場合は300~500万円が一般的です。中には加盟金を0円に設定している本部もありますが、加盟金という名目以外で初期費用が発生したり、毎月支払わなければならないロイヤリティが高額なケースもあったりするため、加盟金の安さだけに注目して本部を選ぶのはおすすめしません。

住宅FCにおける「加盟金」と「保証金」の違い

住宅FCとして加盟する際、加盟金のほかに保証金を支払わなければならないケースが一般的です。加盟金は先に解説した通り300~500万円が相場であり、一時金のことを指します。加盟金には経営指導料や商標使用料などさまざまな費用が含まれており、フランチャイズを退会するときも返金されることはありません。

一方、本部に預けておくお金という扱いで支払うのが保証金です。住宅FCとして加盟したとしても、経営状態によっては本部の設定するロイヤリティを支払えなくなる可能性がないとは言い切れません。本部は加盟店の支払いが滞ったときに支払いが途切れないよう、あらかじめ保証金を受け取り、支払いが滞ったときは一時的に保証金から滞納している金額を差し引きます。

加盟店は、次月以降、保証金から差し引かれた金額を補填しつつ、ロイヤリティの支払いをしなければなりません。なお、未払いなどがない状態でフランチャイズ契約を終了する場合、保証金が全額返金されるのが基本です。

住宅FCの加盟金を支払う際に注意するべきポイント

住宅FCは魅力的な制度でしが、加盟金の支払いなど高額な費用がかかるため、慎重に内容をチェックして後悔のないようにすることが重要です。まず、加盟金を支払う際、契約期間を違約金について確認しておくようにしましょう。契約がいつからスタートし、何年の契約かを確認するのがポイントですが、契約期間が長すぎると途中解約のリスクが高まります。

途中解約することになると違約金が発生する可能性があり、解約したくてもできないといったケースに陥ることも少なくありません。そのため、可能なら途中解約のリスクが少ない契約期間で、なおかつ途中解約する場合も違約金の負担がそれほど高額でない住宅FCを選択しておくと安心です。

また、住宅FCに加盟するときは、収支計画を立てますが、本部の算出した数字が現実的でないと支払いが滞る可能性があります。収支モデルを鵜呑みにせず、現実的に支払えるのか慎重に検討しましょう。

そのほか、住宅FCに加盟すると本部のブランドの商標利用が認められますが、その際、ルールが設けられているケースが大半です。本部は自社のブランドや知名度を守るために、商標以外にもさまざまなルールを設けているため、ルールに納得できるかを契約前に確認しておく必要があります。

まとめ

知名度が低くブランディングが確立されていない工務店や不動産会社にとって、住宅FCは魅力的な仕組みです。本部の有名な名前や商品を販売できるため、顧客の信頼感を得やすく売り上げ拡大が見込めます。しかし、住宅FCとして加盟するには加盟金や保証金などの初期費用が発生します。加盟金は300~500万円が一般的ですが、なかには加盟金を無料にしてロイヤリティの設定を高くしているケースもあり、加盟金の安さだけで契約を進めるのはおすすめしません。収支計画を綿密に立て、本部の契約内容に納得したうえで加盟すると後悔するリスクを少なくできるでしょう。

おすすめ関連記事

検索

【NEW】新着情報

最近増加している住宅フランチャイズ。加盟店がフランチャイズ本部の名前を使用して住宅販売を行い、対価としてロイヤリティを支払う契約です。 自社だけでは営業力や商品に限界がある場合には魅力的な制

続きを読む

大手ハウスメーカーなどは資金力があるため宣伝広告にお金をかけ、知名度を高めて集客につなげられますが、中小規模の工務店や不動産会社は知名度を高める手段がなく集客に悩むケースがあるでしょう。その

続きを読む

資金力のある大手ハウスメーカーなどは宣伝広告にお金をかけ、知名度を高めて集客につなげられますが、中小規模の工務店や不動産会社は知名度を高める手段がなく集客に悩むケースがあるでしょう。その際、

続きを読む

住宅FCに加盟すると多くのサポートを受けられ、加盟したブランドの工法やノウハウなどをそのまま使うことが可能です。しかし、すべての企業が住宅FCの加盟に向いているとは限りません。ここではFCに

続きを読む

住宅建築のノウハウを持つ企業には、大規模な住宅フランチャイズのハウスメーカーや独自に運営するハウスメーカー、工務店などがあります。 このうち、住宅フランチャイズはどのような仕組みなのでしょう

続きを読む

住宅業界における集客法にはなにがあるのでしょうか?本記事では住宅業界における集客方法を網羅的にお伝えします。従来のチラシのようなアナログ媒体から、SNSなどのデジタル媒体に関しても解説します

続きを読む

住宅業界でフランチャイズに加盟したいと考えている方がこの記事をご覧になっていると思います。しかし住宅フランチャイズに加盟することで、どのようなサービスが受けられるのか詳しく知っている方は少な

続きを読む

住宅関係のチェーンストアを経営しようと考えたとき、フランチャイズにするかボランタリーチェーンにするか迷いますよね。本記事ではそのような方のために、フランチャイズとボランタリーチェーンのそれぞ

続きを読む

会社名:ライフデザイン・カバヤ株式会社 組織名: 日本CLT技術研究所 住所:〒700-0964 岡山県岡山市北区中仙道2丁目9−11 電話番号:086-246-6676 営業時間:10:0

続きを読む

住宅FCの加盟にはどんな企業が向いているのでしょうか?住宅FCへ加盟すると、自分で住宅メーカーを1から立ち上げるよりは間違いなくラクです。さらに売上が高い住宅FCであれば申し分なしです。今回

続きを読む